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 デフレ下で変わる若年の家庭生活 

親同居未婚者と結婚

 これまでは学校を卒業して就職すると親元を離れて自立し、やがて結婚し新しい家族を築いていくのが当たり前と考えられてきた。しかし、未婚化、晩婚化が進んできた現在では、親元を離れれば一人暮らしの期間が長くなる。人が豊かに暮らしていくには、基礎的生活コストをまかなうだけでなく、余暇や趣味などに自由に使えるお金が多いほどよいが、一般に収入が多くはない若年が一人暮らしを始めると、アパートの家賃や食費などの基礎的生活コストを支払うだけで手一杯になり、豊かな暮らしをすることは難しいと考えられる。特に、デフレの下で経済の低迷が続く中で、若年の雇用環境は厳しくなっており、パート・アルバイトや失業者が増えているため、親元を離れて一人暮らしをするのは、ますます難しくなっている。
 独立することができない若年は、やむを得ず親と同居することになるが、親同居未婚者は、基礎的生活コストの負担を親から支援されている。また、洗濯機、冷蔵庫といった生活に必要な電化製品などの耐久消費財についても、一人暮らしをすれば、買いそろえなければならないが、親同居未婚者は親と共同で利用できるため、このコストも負担していない。そのため、所得は低くても、自由に使えるお金をある程度獲得することができる。さらに、時間も手間もかかる家事についても、多くの親同居未婚者はその負担を免れている。
 若年の生活満足度を未婚・既婚別にみると、既婚者が最も高く、若年は決して結婚を望んでいないわけではない。しかし、親同居未婚者は、結婚するだけの経済的な余裕がない人が多い。また、現在の生活にそこそこ満足しており、結婚すると、現在の親元での豊かな生活をあきらめなければならなくなってしまう。こうした親同居未婚者が増加してきたことが、結婚意欲が低下している1つの要因になっていると考えられる。

 


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