結婚相手の候補は人工知能(AI)が紹介してくれ、データが集まるほど、結婚が成立する確率が高まっていく。そんな時代になりつつあります。でも、気をつけるべきなのは、AIが高めるのは、「結婚が成立する確率」であり、「幸せになる確率」ではないこと。結婚は言うまでもなく幸せになるための前提ではありません。これを機にAIとのお付き合い方を考えてみましょう。
出会いの場が限られていたり、そもそも結婚が難しくなったと言われたりする時代なので、
「AI婚活」も一つの選択肢になるかもしれません。
期待できる点は手軽さだと思います。婚活サービスでもお見合いでも、人間を介してもらうことに気後れする人もいるでしょう。その点、AIは、機械ですから気楽です。
ただ、気をつけたいのは、機械の出した結論が正しいとは限らない、ということです。
一部で誤解もありますが、AIは「神様」でも「魔法の箱」でもありません。
いま、世間でAIと呼ばれているものはたいてい、機械学習で作られたシステムです。
つまり、大量のデータを手がかりにして、そこは存在する何らかの傾向を学習し、最適な答えの求め方を探り出す。
ただし、学習する元データが変われば答えの求め方も変わってくるため、常に同じ答えが出てくるわけではありません。
AIは時々、突拍子もない間違いもしでかします。
犬や鳥の画像をうまく見分けられるAIが、実は背景の違いで区別していたという話もあります。
AIは、こういった的外れなポイント着目することがある。しかも婚活だと、画像認識や翻訳と違って答えを検証できません。
「風呂好き」男性と「犬好き」女性は相性がいい、という以外な「答え」が、うまく傾向を見抜いた結果なのか的外れなのか分からないです。
言葉の問題もあります。AIが読み込む「料理が好き」「きれい好き」という特徴は、その人が自己評価した言葉も過ぎない。それらの言葉からは、「たまに手の込んだものを作るだけ」とか「人に掃除してもらうだけで、自分は掃除しない」といった実態は見えません。
AIも、言葉に表れない部分まで含めて判断することはできません。
使う側が使わせる側を理解したうえで、補助的に利用するなら、「あり」だと思います。人間だって間違えるし、これは一つの「縁」とも考える。
ただ、最も本質的な問題は、AIに解かせる課題には明確な答えが必要だということです。
AIにとって扱いやすい答えは、「成婚にいたったかどうか」です。でも成婚したカップル
たちが本当に「幸せ」かどうかには、AIは関知しません。
そもそも、結婚してもその相手が自分にとって最適な人なのかは分からないし、結婚が自分の人生を幸せにする方法だとも限らない。つまり人生の選択には、答えというものはないのだと思います。
結婚という「答えのない問題」をAIに解かせるには、無理にでも「答えのある問題」に単純化しなくてはならない。AI婚活を利用するうえでは、そのことを知っておく必要があるでしょう。
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